子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因となって発生する女性特有のがんで、
婦人科領域のがんの中で乳がんに次いで発症率が高く、20〜30代の女性では最も発症率の高いがんです。
HPVには数種類のタイプが存在しますが、
子宮頸がん予防ワクチンは、
その中でも子宮頸がんの発症原因として頻度の多い型の感染を予防する為のワクチンです。
HPVは、性的接触により感染するので、セクシュアル・デビュー(初交)前に接種することが重要です。ただし、HPVは感染の機会があっても90%は自然排泄される可能性があるので、セクシュアル・デビュー後の接種でも効果が期待できます。
10歳以上の女性が接種対象者ですが、日本小児科学会/日本産科婦人科学会では11〜14歳での優先的な接種を強く推奨しています。
同時に、この年齢でワクチン接種ができなかった15〜45歳の女性に対する接種も推奨しています。
ただし、ワクチンで全ての子宮頸がんを予防できる訳ではないので、
子宮頸がん発症年齢(20歳以上)では、子宮頸がん検診を並行して行うことも重要です。
HPVワクチンは、平成25(2013)年6月から、積極的な勧奨を一時的に差し控えていましたが、令和3(2021)年11月に、専門家の評価により「HPVワクチンの積極的勧奨を差し控えている状態を終了させることが妥当」とされ、原則、令和4年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨を行うこととになりました。また令和5年4月より9価のワクチン(シルガード9)を公費で接種できるようになりました。
シルガード9の詳細はこちら
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/leaflet.html
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/hpv_9-valentHPVvaccine.html
【小学校6年〜高校1年相当の女の子と
保護者の方へ】
詳細な説明は下をクリックしてください
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001073356.pdf
小学校6年〜高校1年相当 女の子と保護者の方へ大切なお知らせ
(概要版)
リーフレット(概要版)[PDF形式:4,190KB]
<もっと詳しく情報を知りたい方へ>
リーフレット(詳細版)[PDF形式:5,782KB]
令和5年3月までに子宮頸がんワクチン(サーバリックス、ガーダシル)を接種された方は以下のスケージュールで継続接種が可能です。9価ワクチンとの交互接種も実施して差し支えないとされております。
2価ワクチン(サーバリックス):中学1年生の間に、1ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。
4価ワクチン(ガーダシル):中学1年生の間に、2ヵ月の間隔をおいて2回接種を行った後、1回目の接種から6ヵ月の間隔をおいて1回の接種を行います。
2価ワクチン(サーバリックス)と4価ワクチン(ガーダシル)の接種途中の方は、9価ワクチンとの交互接種については、実施しても差し支えないとされております。
【平成9年度生まれ〜
平成17年度生まれまでの女性の方へ】
平成9年度〜平成17年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日〜2006年4月1日)の女性の中に、通常のHPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方がいらっしゃいます。
1997年4月2日〜2006年4月1日生まれの女子は、2022年4月から2025年3月までの3年間、定期接種としてHPVワクチンを無料で受けられます。
また、2022年3月までに自費でワクチンを受けた人に対して接種費用を払い戻す制度があります。対象者、申請方法、償還額、申請期間は自治体ごとに異なる場合があります。詳しくは、お住いの自治体にお問い合わせください。
詳細な説明は下をクリックしてください
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001073361.pdf
HPVワクチンの接種を受けた方へ
HPVワクチンの接種を受けた後は、体調に変化がないか十分に注意してください。
詳しくは、「HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方へ」をご覧ください。