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将来の子供達を

先天性風疹症候群から守るために

 

先天性風疹症候群って?

妊婦とくに、妊娠初期の女性が風疹にかかると、胎児が風疹ウイルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんがうまれる可能性があります。これらの障害を先天性風疹症候群といいます。先天性風疹症候群をもった赤ちゃんがこれらすべての障害をもつとは限らず、これらの障害のうちの一つか二つのみを持つ場合もあり、気づかれるまでに時間がかかることもあります。

先天性風疹症候群がおこる可能性は、風疹にかかった妊娠時期により違いがあります。特に妊娠初めの12週までにその可能性が高いことが認められており、調査によって25−90%と幅があります。予防接種をうけることによって、成人女性なら妊娠中に風疹にかかることを予防し、または妊婦以外の方が妊婦などに風疹をうつすことを予防できます。(ただし妊娠中は風疹の予防接種をうけることはできません)

 

生まれてくる赤ちゃんを

先天性風疹症候群から守るためにも

 

風疹の予防接種を行う目的のひとつは、妊婦が風疹にかかることによって生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群の障害をもつことのないように、またそのような心配をしながら妊娠を続けることのないように、あらかじめ予防することです。

20歳〜39歳の男性の450万人以上、女性の70万人以上が今後風疹に感染する可能性があります。

特に、昭和54年4月から昭和62年10月1日生まれの男女と昭和54年以前に生まれた男性は接種率が低いことがわかっており、注意が必要です。できれば2回接種をお勧めします。

2019年度から3年間、国の事業として、風疹5期の定期接種を、アラサー・アラフォーの成人男性を対象に開始しております。

予防接種は風疹の自然感染による合併症の予防にもなり、大人が感染して重症になることも予防します。さらに、多くの人が予防接種をうけると、個人が風疹から守られるだけでなく、ほかの人に風疹をうつすことが少なくなり、社会全体が風疹から守られることになります。

風疹(の合併症)から身を守り、生まれてくる赤ちゃんを先天性風疹症候群から守るためにも、可能な限り早く風疹の予防接種をうけて下さい。

 

妊娠可能年齢の女性に風疹ワクチンを接種する場合には、妊娠していない時期(生理中またはその直後がより確実)にワクチン接種を行い、その後2ヶ月間の避妊が必要です。しかし、たとえワクチン接種後妊娠が判明したとしても、過去に蓄積されたデータによれば障害児の出生は1 例もないので、妊娠を中断する理由にはなりません。

 

参考

風疹ワクチンの

バランスシート

  自然罹患 ワクチンの副反応%

先天性風疹症候群

  (妊娠初期)

1/4

0/1586例

 (欧米における妊婦への接種)

脳炎、神経症状 1/4000〜6000 1/274万
血小板減少性紫斑病 1/3000 2/274万
関節炎(成人) 5〜30% 自然罹患の1/5
発熱 40〜60%

37.5℃以上 1.9%

38.5℃以上 2.6%

発疹 60〜70%