頭部外傷後のご注意
頭を打った直後にはなんともなくても、頭の内部にいろいろな変化が生じることがあります。
頭の中の出血（頭蓋内出血）の症状は、頭を打った直後に起こることもありますが、無症状であっても時間が経ってから（数日後〜数ヶ月後）現れてくることがあります。ですから、病院での診察や検査で異常がなかった場合でも、家に帰ってから充分注意しなければいけません。下に示すような「注意すべき症状」が生じたり、それ以外にも心配な症状が現れたときには、直ちに連絡をいただくか、小児科と脳神経外科を併せ持つ総合病院を受診することをお勧めします。
注意すべき症状
頭がだんだん痛くなる
意識がなくなる。ぼんやりしてくる。すぐ眠ってしまう
食欲がなくなる。吐き気や嘔吐が何回もおこる
目つきがおかしい。物が二重にみえる。物が見えにくくなる遊ばない。不機嫌になる。
手足の動きが悪い。力が入らない。しびれる。
けいれんが生じる
発熱する
小児の場合に特に注意が必要なこと
お子さんは（特に乳幼児は）自分の症状をうまく表現することができません。なんとなく元気がない、遊ばない、食欲がない、いつもと様子が違うなど、お母さんの直感が大切です。また相当強い外傷でも打った直後は症状が出にくいことが多く、たとえ元気にしていても、上記の「注意すべき症状」に気をつけて、受傷後数日は目を離さないようにしましょう。
頭蓋内出血の注意点をのべましたがこれらは滅多にないことです。あまり神経質になる必要はないと思います。
