人間はしょせん、哺乳動物です。文明だの、文化的生活だの言っても進化のスケールからいえば、類人猿と大した変わりはないでしょう。乳児であればなおさらです。
3か月検診での栄養指導の例:ビタミン不足予防で果汁を与えなければいけない、味に慣らせなければいけない、お風呂上がりにお白湯を飲ませる、と。 サルの子育てが手本と思っている私は 「猿が果汁絞るの見たことない、水のませるの見たことない、人間だけ特殊な哺乳動物なのかしら、母乳と抱っこだけじゃダメですか?」と尋ねたら、「人間の赤ちゃんはサルではありませんっ」と。 でも、よけいな指導をしない方が、親、子のための様な気がします。
5,6か月になると何でも手を伸ばして口に入れ確かめる、親の食べているものを食べたそうにする、口に入れてやると液体はむせるけど、ドロドロしたものは舌を平らにしたまま飲み込める様になってる、ちょっと汚いものも食べちゃった、いろんなものを食べて抵抗力がつき、食べられるものも増え、食べるのも上手になってる、そろそろおっぱいにも飽きたころ、みんなと食べるご飯がおいしい、奥歯も生えてウインナーもブロッコリーもおいしい、離乳完了。こんなもんでしょうか。 果汁なんてどうでもいいし、とらなくたってもいいのでは。
一昔前の文化的?指導が、お母さん達を疲れさせているような気がします。 子どもにとってどうでもいいことでお母さん方を振り回さないためにも、子育ての研究が進むように願っています。
小児科医として、納得がいく本質の子育てを指導したいといつも考えています。「どっちでもいいよ〜、お母さんの好きな方で。なんかあったらまた来てね、いっぱい抱っこしてね〜、いっぱい赤ちゃんと遊んでね」が、さしあたっての私の指導です。ケース・バイ・ケースですが・・
◆◆ らくな育児はとても楽しい?楽しいはず? 絶対に楽しい!! ◆◆
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