当院のスタッフは、日々、良質な医療を提供できるよう日々努力しております。いそがしいときこそミスがないように注意しながら診療にあたっています。
しかしながら人間はミスをおかすものです。ちょっとしたミスはどんなに注意をしていても生じるものです。
「To error is human」(人は誰でも間違える)
問題はちょっとしたミスを見逃さないで、職員全員がそのミスが生じたことを随時、認識し確認しあうことが大切です。その全員の認識の上に迅速な検討が加えられ、事後の対策が実行にうつされることにより、多くのちょっとしたミスやその無視・無対応の積み重ねによって将来引き起こされるであろう重大な医療ミスが回避されることが期待でる、と私は考えてます。
当院では、上記のことをふまえて、以前より「インシデント・レポート」という報告書をミスした当事者に提出してもらっています。
運用の原則:
ほんの些細なミスであっても全て報告する(これくらいのことは報告に値しないと勝手に判断しない)。
報告者をマイナスに評価しない。逆にプラス(医院のとって有益なことをしてくれた)と評価する。
全員が報告書に目をとうす。
以下にそのサンプルを示します。
インシデント・レポート 報告者:
発生日: 月 日 時刻:午前・午後 時 分ころ
発生場所:受付 診察室 処置室 電話応対 検査 待合室 安静室 その他
当事者:院長 看護婦( ) 受付( ) 薬剤師
内容: 発生状況:いそがしい・ふつう・ひま
発生原因:うっかりミス・
連絡の不徹底・
心身体調不良・
ぼんやりしていた・
予想不可能な事例・
部外者によるもの・
その他(
事後対策:本人に注意 部門内で注意 全体に注意喚起 対策案を部門内で相談
次回カンファレンスにかける 直ちに対策会議を召集
読んだら○: (院長以下の名前が記載されていて各自が読んだ後チェクします)
「インシデント・レポート」を開始してから効果はてきめんで、ミスの発生(ほとんどが些細なミスばかりですが)が激減しました。
今後さらに「インシデント・レポート」を改良、継続していく予定です。
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