単純ヘルペスウイルスによって起こり乳幼児に多く見られ、飛沫または接触感染でうつります。また感染しても症状のでない不顕性感染が多いとされています。(90%以上)
このウイルスは、体のどこでも感染します。従って、部位別に、ヘルペス性歯肉口内炎、口唇ヘルペス、顔面ヘルペス、角膜ヘルペス、性器ヘルペス、ヘルペス性ひょう疸(手指に感染したもの)、殿部ヘルペス、ヘルペス性脳炎などと呼ばれています。また、新生児にかかった場合は、新生児ヘルペスと呼ばれ、特殊な病名にウイルスが経皮感染して生じるカポジ水痘様発疹症があります。
症状は発熱と口の中の変化で、 38〜40℃の高熱が続き,口中に小さい潰瘍ができて、かなり痛がります。歯ぐきが赤く腫れて出血します.口の中が痛いので食べられず、よだれが多くなります。発熱が長く続くと、乳児では口の痛みのために哺乳量が少なくなり脱水を来すこともあります。
熱は4〜5日でおさまりますが,口の中の痛みや腫れは1週間ぐらい続きます。
酸っぱいものしょっぱいものはしみますが冷たいものは痛みを和らげます。無理やり食事を望まないで、飲みやすい冷たいものを与えるようにしましょう。
口の中が痛いときはかまずに飲み込めるものを与えます.プリン、ゼリー、アイスクリーム、とうふなどで食べれるものにしましょう。食べれないときには、充分に水分を与えましょう。オレンジジュースなど酸っぱいものはしみますので避けたほうが良いでしょう。
治療は対症療法になりますが、このウイルスには効く薬(飲み薬、塗り薬)があり、病期をすこし短縮できます。
このウイルスは、一度感染すると生涯神経節に潜み続け(潜伏)、体の抵抗力が低下した場合に再発します。
風邪などの体調の変化によってウイルスが活性化され、口の周りに水疱などができ痛みを伴うものが口唇ヘルペスです。大人に多いものですが、こどもにうつる可能性があります。口唇ヘルペスの場合には、特に新生児とは接触しない注意が必要となります。
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