のどかな昼過ぎの外来で、
診察が終わって、お母さんとの会話:
院長「のどがまっかになっています。これだけはっきりした所見があれば診断は『ウイルス感染による咽頭炎』ですね。高熱が2〜3日続くかもしれませんが、元気に遊んでいるし、効きそうな薬はありませんから、水分を充分とっておうちで休んでいたらよいでしょう」
◆当院に初めて受診したお母さん:
- 母「え〜〜! 薬が出ないんですか?! 抗生剤とか飲まなくっていいんですか〜〜?? なんかお薬をもらわないと心配で・・・」
- 院長「う〜〜ん。お熱の原因がウイルス感染とはっきりしていますからね。こういう場合、ウイルスには抗生剤は全く効きませんし、かえって抗生剤は使わない方が・・・」 ・・・と話が続いてゆきます。
◆何回か当院に受診したお母さん:
- 母「やっぱりお薬はなしで大丈夫なんですね。ちょっと心配だけど、はっきりして よかった!! 次はいつ・どんなときに受診したらよいでしょうか?」
- 院長「熱が下がって元気なら通院は不要です。お家でみていて診察が必要と判断するポイントは、たとえば・・・・・」
◆常連のお母さん:
- 母「じゃあ、2〜3日しょうがないのですね」
- 院長「そうですね。高熱がでてぐったりしたときに使ってもよい熱さましの坐薬でもだしておきましょうか?」
- 母「いいわ、いいわ。熱があってもこの子、わりと元気だし、ぐったりしたらまた診せに来ます」
もちろん、これらは「ウイルス性の咽頭炎」とはっきり診断がついた場合のお話です。当然、受診した全てのお子さんの病気にこのような説明がなされているわけではありません。また、上記のように診断した後でも合併症(中耳炎、気管支炎など)で途中から投薬が開始される場合がないわけではありません。
☆院長の基本姿勢☆「必要でない薬は処方しない。一旦必要と判断したらがっちり治療する」をご理解していただけるように、これからも「しっかり診断」して、「納得していただけるような説明」を続けてゆきたいと思います。
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