毎年12月から5月頃に流行するロタウイルス胃腸炎は、単純な胃腸炎では無く、大変重大な疾患であす。世界では毎年約60万人が死亡していますし、日本でも毎年120万人が発病して、外来受診者80万人、入院患者8万人、死亡者が10名前後いると推定されています。重症脱水による死亡だけでなく、脳炎も毎年40名いますし、重症けいれん、腎不全、心筋炎、間質性肺炎など全身臓器の重い合併症も多く認められます。軽症で済んでも、子どもが何回も嘔吐するのを見るのは、母親にとっては大変つらいものですね。初回罹患年齢は主に生後6か月から2歳未満です。

 

 

 

 

 

 

 

ロタウイルスに2回かかると、それ以後は別の型のウイルスにかかっても重症化しにくことがわかり、ワクチンの開発が始まりました。現在は人のウイルスを弱毒化させたロタリックス(1価:GSK社)と、牛のウイルスと人のウイルスの遺伝子を組み換えたロタテック(5価:MSD社)の2製品があります。共に甘いシロップの経口ワクチンで、他のワクチンとの同時接種を行いやすいものです。

現在の両ロタウイルスワクチンの効果は、大変素晴らしく、罹患者や重症化を約90%減少させることが先進国では認められています。世界中で良い成績がでているので、WHOはどんなに貧しい国でも、ロタウイルスワクチンを国の無料の定期接種ワクチンにするように勧告しています。実際世界の多くの国で使用され、24カ国では定期接種になっています。 残念なことに日本ではまだ公費助成がなく定期化もされていませんので、自費の接種になります。

 


接種の実際

 

 

 

 

 

 ロタリックスは4週間以上間隔で2回経口接種します。誕生日を0か月0日と数えて生後6週から接種可能ですが、通常はヒブワクチンの小児肺炎球菌ワクチンとの同時接種が可能なので、初回接種は生後2か月が一番望ましい思います。2回目の最終接種日が生後24週0日(生後168日)であるので、初回接種の最終日は生後20週0日(生後140日)です。

 生後14週6日までに初回をスタートするようにしましょう。これを厳格に守ることが大切です。この理由としては、初代のロタシールドワクチンでは、市販後に接種後の腸重積が多発しましたが、接種年齢で言えば約4か月以後で、初回接種例に多く見られたためです。

 ロタテックは4週間以上間隔で3回経口接種します。このワクチンも生後6週から接種可能です。同様に生後14週6日までに初回をスタートするようにしましょう

 

二市二町では、平成24年4月よりロタウイルスワクチンは行政措置ワクチンとして認められました。万が一副作用が生じた場合でも補償をうけられるようになりました。

 

 

 

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