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三種混合ワクチンを受けようと思っている方へ

 

(注意) 2012(平成24)年8月以降に生まれるお子様に対しては、3種混合ワクチンの予防接種ではなく、ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオワクチン(DPT−IPV)の4種混合ワクチンの定期接種を予定しております。

 

予防接種に関して考えていく時に、なかなか判断となる基準がないとのお話が数多く聞かれますので、現在の感染症の流行状況とワクチンの効果、副反応について改めてまとめて見たいと思います。参考にした資料は「国民衛生の動向」「予防接種の手びき」「最新予防接種の知識」です。

       三 種 混 合 ワ ク チ ン

三種混合ワクチンはジフテリア,百日せき,破傷風を予防するワクチンです.

◆ジフテリア
 ジフテリア菌の飛沫感染で起ります。1981年にDPTワクチンが導入され現在では発生患者数は年間10名未満ですが、ジフテリアは感染しても10%程度の人が症状が出るだけで、残りの人は不顕性感染のため、保菌者となり、その人を通じて感染することのあることがよく知られています。
 感染は主に咽頭ですが、鼻にも感染します。症状は高熱、のどの痛み、犬吠
様の咳、嘔吐(おうと)などで、偽膜を形成して窒息死することがある恐ろし
い病気です。発病2〜3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺
をおこすことがありますので、注意が必要です。
 最近ではロシアで流行がありました。予防接種を続けていかないと日本でも
再び流行する可能性があります。

◆百日せき
 百日せき菌の飛沫感染で起ります。1956年から百日せきワクチンの接種がはじまって以来、患者数は減少してきています。当時は菌体の入ったワクチンでしたが、現在では副反応の少ない新型の精製ワクチンを使っています。
 百日せきは普通のカゼのような症状ではじまります。続いてせきがひどくな
り、顔を真っ赤にして連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を
吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。熱は出ません。乳幼児では咳で呼
吸ができず、チアノ−ゼやけいれんがおきることがあります。肺炎や脳症など
の重い合併症をおこします。乳児では命を落とすこともあります。
 1970年代後半に予防接種率が低下した際、百日せき患者が多数出て、113名の死者を出しました。

●飛沫感染(ひまつかんせん)
ウイルスや細菌がせきやくしゃみなどで細かい唾液とともに空中へ飛びだし、
空中を飛んでいって人に感染する方式です。

◆破傷風
 破傷風菌はヒトからヒトへ感染するのではなく、土の中にひそんでいて、傷
口からヒトへ感染します。傷口から菌が入り体の中で増えますと、菌の出す毒
素のために、口が開かなくなったり、痙攣を起こしたり、死亡することもあり
ます。患者の半数は自分では気がつかない程度の軽い傷が原因です。日本中どこでも土中に菌はいますので、感染する機会は常にあります。またお母さんが
免疫をもっていれば新生児の破傷風もふせげますので、ぜひ予防接種を受けて
おきましょう。

◆DPT三種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風)ワクチン(不活化ワクチンとトキソイドの混合)
 I期として初回接種3回、その後半年以上たってから追加接種を1回行いま
す。なお、追加接種は、初回接種3回終了後1年から1年半までに受けるよう
にしましょう。また、II期として11〜12歳時(6年生)に二種混合(DT)
で追加免疫をします。
 回数が多いので、接種もれに注意しましょう。
 確実な免疫をつくるには、決められたとおりに受けることが大切ですが、万
一間隔があいてしまった場合でも、はじめからやり直すことはせず、規定の回
数を越えないように接種します。かかりつけの先生の相談しましょう。

◆DT二種混合(ジフテリア・破傷風)トキソイド
 三種混合ワクチンの接種を受ける前に百日せきにかかってしまった人は、二
種混合ワクチンを使用します。接種方法はI期の初回接種は通常、沈降ジフテ
リア破傷風混合ワクチンを使いますので、2回の接種です。追加接種は12〜18月後に1回行います。

接種対象年齢

ワクチン  通常接種が行われている年齢 接種が定められている年齢

DPT I期 3ヵ月から1歳(初回) 3ヵ月から7歳半
1歳半から2歳半(追加)
   II期 11歳から12歳   11歳から13歳

三種混合ワクチンの効果
第1期(基礎免疫)3回を終了した時点で約98%の人に免疫ができます.しかし,この免疫はしだいに弱くなっていくものなので,一定の間隔で追加接種をおこない免疫を保っていく必要があります.そのため第2期,第3期の接種がおこなわれています.

(予防接種の手びきより引用)
 1987〜93年の百日咳報告数の中でワクチン歴ありとされた人の割合は0.54〜1.89%でした。

ジフテリア・破傷風
  予防接種以外に免疫を得る方法がありません。

三種混合接種の副反応

 1981年に百日せきのワクチンが改良されて新しい精製不活化ワクチンに変
わって以来、日本のワクチンは副反応の少ない安全なワクチンになっています。現在の副反応は注射部位の発赤、腫脹、硬結(しこり)などの局所反応が主です。発熱もまれに認められます。

発熱 通常高熱は出ませんが、接種後38℃以上の発熱がみられるものは約2%。37.5℃以上になる人は約3〜4%といわれています。1〜2日で下がります.

局所反応 1回目の接種で20%、3回目のあとには40〜50%の人に局所
反応がみられます。5cmを越える局所反応を示す人は10%程度みられます。腕全体が強くはれることが1万人に1人程度おこります.はれは数日でよくなります.局所のしこりもよく見られますが,数か月で自然に治ります.
重篤な副反応 脳症、けいれんなど神経系副反応は100万接種あたり0.24人。
  死亡 100万接種あたり0.04人。後遺症 100万接種あたり0.07人。

以上のように重篤な反応はありませんが、機嫌が悪くなったり、腫れが目立つときなどは医師に連絡してご相談ください。

以上のように,三種混合ワクチンはお子さんの健康な成長のために必要な予防接種と考えられます.

参考

三種混合ワクチンの

バランスシート(詳細は上記の説明を参照)

自然に罹った場合 ワクチンの副反応 %

ジフテリア 

  5〜10%が死亡

  治療の開始が遅れると致命的

  抗毒素の確保が問題

百日咳

  15%が肺炎 5%が脳炎

  新生児では致命的

破傷風

  感染から発病まで 

   48時間以内は重症

   7日以内でも危険 

   発病と死亡数がほぼ同じ

DTP

  発赤     5〜15%

  はれ・痛み 14〜41%

  発熱    0.2〜1.7%

  

  不機嫌    0〜5%

 

 

三種混合ワクチンを受けた方へ

家での対処法
発熱:一般的処置として、冷やしてあげましょう。38.5℃以上で機嫌が悪いときは手持ちの解熱剤を与えましょう。ワクチン以外の原因による発熱も考えられるので翌日受診して診察を受けてください。
局所の発赤、腫脹、硬結(しこり):冷湿布(ひやしてあげる)をする。腫れが強かったり、水ぶくれを作ったときは塗りぐすりを処方することもありますので、翌日受診してください。一般的には、特別な処置をしなくても自然に治ります。
ひきつけたとき、異常に機嫌がわるくなったときなどは、電話してください。
三種混合ワクチンの副反応は、大抵24時間以内(長くても48時間以内)におこります。
以上のように重篤な反応はめったに生じませんが、心配なことがあれば遠慮なく医師に連絡してご相談ください。

◆◆◆ 今後のスケジュール ◆◆◆   
◆三種混合T期1回目、2回目が終わった方へ
  次の三種混合ワクチンは 3〜8週間の間隔 で受けるようにしましょう。

    他のワクチン(ポリオ、BCG、麻疹、風疹など)は、
      三種混合接種後1週間たっていれば接種が可能です。

◆三種混合T期3回目が終わった方へ
  三種混合T期3回目をしてから、12ヶ月〜18ヶ月の間にT期追加を受けて
  下さい。1歳9ヶ月頃に接種券が郵送されてきます。
◆三種混合T期追加が終わった方へ
  次に11歳になってから二種混合(ジフテリア破傷風)があります。

注意:DPT1期の接種間隔が遅れてしまった場合の行政措置の情報