溶連菌感染症とは、溶血連鎖球菌(溶連菌)という細菌がのどに感染して発病する伝染病で、のどの痛み、発熱が主症状で、ときに体や手足に発疹がでます。

のどに溶連菌が存在するかどうか、かつ、溶連菌が原因でのどが炎症をおこしているかどうかを診断することが大切です。疑わしいときは積極的にのどの検査をして溶連菌がいるかどうか確かめる必要があります。外来で行える迅速検査があり、数分で溶連菌感染症の診断が可能です。

 のどの検査で溶連菌がいることがはっきりしたら、有効な抗生物質を 10から 14日間飲む必要があります。抗生剤を飲み始めると1日で熱が下がり、のどの痛みが消え、元気になりますが、途中でくすりをやめてしまうと再発する危険があります。リウマチ熱や腎炎をおこすこともありますから、指示通り最後までくすりを飲むことが大切です。


 他人にうつる病気ですが、適切な抗生剤を飲み始めれば、菌はのどからほとんど消え、24時間以内に伝染しなくなります。熱がきちんとさがらない、喉の痛みがのこる、発疹がでた、等すっきりしないときは、登園・登校しないで2〜3日以内に受診してください。

一度治っても、周りで再び流行したときは、何回でもうつることがあります。

潜伏期間は2〜7日位といわれています。


 家庭で気をつけることとしましては、家族にもうつることがあるので、兄弟・両親に同じような症状があれば、受診して、のどの検査を受けてください。のどの痛いときは、熱いものや辛いもの、すっぱいものは避けましょう。入浴は熱がなければかまいません。


 溶連菌感染後に非常に稀ですが発症することのある急性糸球体腎炎には注意が必要です。発病して3〜4週間位しておしっこがコーラのように濁ったり、腹痛、頭痛、足がむくんだりしたら、直ちに受診してください。

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